株式会社AGRIHUB 代表ご挨拶
農家が自ら開発した作業管理アプリ「アグリハブ」で生産者にしかわからない課題を農業現場から解決します。
就農して直面した「農薬管理」と「栽培記録」の難しさ。
小規模個人農家の私が本当に必要なサービスとして「アグリハブ」の開発をスタート。
日頃よりアグリハブをご利用いただき、ありがとうございます。
アグリハブの代表である私、伊藤彰一は東京都調布市で、野菜栽培を行っている農家でもあります。
ITエンジニアとして働いていた会社を退職して就農した2016年、私が最初に直面したのは、農薬を正しく適切に散布することの難しさでした。
ご存知の通り、農薬の散布には行政が定めている病害虫防除指針があり、そのもとで品目ごとに固有のルールが定められています。
そして、そのルール自体も様々な要因により変更されることがあります。
就農間もない私にとって、多数の栽培品目に対してルールに則って適切に農薬を散布することは、非常に手間がかかり、難しい作業でした。
また、農薬の散布量やタイミングを定めて散布を行ったあと、どのように栽培記録をつけるのかということも課題でした。
紙の栽培記録はあったものの、一日の作業を終えてから記録をつけることは負担が大きく、漏れや間違いなく、リアルタイムで起票することは現実的ではありませんでした。
昨今、農業界ではIoTの導入が叫ばれて久しいですが、IoTの導入以前に、農業の現場では正確な記録をつけることすら十分にできていない、そして難しいということを痛感しました。
農薬管理と栽培記録ができるシステムやサービスを探したものの、大規模な農家さん向けのサービスが多く、サービスの力点が稲作の圃場管理や就労管理に置かれている傾向にありました。
私のような多品目の野菜を生産する小規模な個人農家にとっては、より細やかな栽培管理が必要であり、これらの既存のシステムは大雑把に感じられました。
そこで、私自身のITエンジニアとしての経験を活かし、自分が農家として本当に必要な機能をもったサービスを作っていきたいという考えから、アグリハブの開発をスタートしました。
登録者数5万人の作業管理アプリ「アグリハブ」。
圃場での入力に特化した操作性と、散布できる農薬を自動で選定・提案することが特徴。
アグリハブは、個人農家・法人農家あわせて5万人に会員登録いただいています。その特徴は農家が現場で使うことに特化した操作性と、農薬管理に強いこと。
農家にとって、圃場での作業を終えて戻ったあとに事務作業をすることには大きな負担感があります。
結果として、夜遅くまでの作業が発生したり、作業記録に抜けや漏れが生じたりしてしまうこともあります。
他社サービスの中には作業後の事務作業を基本として想定しているものも多いですが、これではせっかくIT化を行っても作業負荷の低減が見込みづらいのが現実です。
そこで、アグリハブは圃場で作業する際にその場で情報を入力することを第一に考えた設計としています。
またアグリハブでは、圃場で農薬散布する際に、散布できる農薬をルールに従って自動で絞り込んで提案する仕組みとしています。これにより、農家が農薬の情報を整理する手間を大幅に削減できます。
これまで農薬を散布する際には、圃場に出る前にあらかじめ病害虫防除指針を調べて、散布できる農薬の種類やタイミングを決めておく必要がありました。
農薬には農薬単体ごとのルールに加えて、農薬成分ごとのルールもあるため、それらを正確に把握することは簡単ではありません。しかも、複数の種類の野菜を栽培していたり、収穫時期をずらしたりしていたりする場合には、圃場の区画ごとに細やかな管理をする必要があり、なおさら複雑な調整が必要になります。
そこで、アグリハブでは、これから作業する区画の作物に対して使える農薬を、所有している農薬から自動で選定して表示する仕組みとしています。
その時その時に最大で使える量・希釈量がルールに従って絞って表示されるため、間違える心配はありません。
そしてこれまで時間をかけていた情報の整理から解放され、「いくつかの使える農薬の選択肢の中でどれを使うのか?」という判断に集中することができるようになります。
なお、農薬に関するルールは独立行政法人農林水産消費安全技術センター(FAMIC)のデータを使っているため、その正確性についても安心してお使いいただけます。
JA様や市場様、直売所様の業務管理ツール「アグリハブクラウド」で、生産履歴データの管理を強力にサポート。
JA様や市場様、直売所様に向けた業務管理ツール「アグリハブクラウド」は、出荷者の「アグリハブ」上の生産履歴データと自動連携することで、営農業務の事務作業の効率化を実現します。従来の紙を使った生産履歴の提出の場合、農家だけでなく生産履歴を検閲する事業者にとっても大きな負担となっていました。
アグリハブクラウドではアグリハブ同様、適正な農薬を使っているかをシステムが自動で判断するため、事業者の検閲作業の負担を大幅に低減します。
あるJAとの実証実験結果によれば、従来1件あたり10分程度の作業時間を要していた手書きの農薬帳票の手作業での検閲作業が、アグリハブクラウドの導入により1件1分以下に抑えられました。
しかも、紙での提出の場合と異なり、生産履歴をリアルタイムで閲覧することが可能なため、より的確な営農指導の実現に繋がります。
営農管理システムの導入は、システム導入の負担が大きいことや、すべての出荷者に普及するのが難しいことがハードルとなりがちです。
この点、アグリハブクラウドでは小規模から運用をはじめ、IT化ができる農家から先にデジタル化することができるため、システム導入の負担感が低いことが特徴です。
アグリハブクラウドを導入した事業者の方からは、先行してアグリハブを導入した農家がその便利さに気づき、口コミで利用者を広げていただいたとのお話も伺っています。
目指すは、農業者30万人が使う農業基幹システム。
現場目線に立って、日本の農業のIT化を支えたい。
アグリハブは、日本の農業者が共通で使うプラットフォームとしての農業基幹システムとなることを目指しています。
これまで、作業管理の台帳が紙ベースだっただけでなく、注文書の手渡しやFAXでの農薬の注文など、農家が不便を強いられるシーンが多々ありました。
この理由の一つが、「皆が使っている共通の農業システム」が存在しないからだと考えています。
そこで、アグリハブは「農業日誌」の延長として、規模の大小や作付品目を問わず、日本の多くの農業者が使える農作業管理ツールとなり、全国の農業者の30%、30万人に使っていただくことを目指します。
その際には農薬の注文や、注文した農薬のアグリハブへの自動反映なども実現でき、農家の手間をより一層減らすことができるようになります。
さらには、入力されたデータを活かして、全国的な産地リレーを個人の農家にも拡張することも可能になります。
アグリハブの多くの機能を無料で提供し続けることは簡単ではありません。
しかしながら、農業界全体のIT化は、全国の多くの農業者に加わっていただいて初めて実現できることです。
これからも無料での提供を続け、全国の農業者の皆さまの声に耳を傾けながら、アグリハブのサービス開発に努めてまいります。
今後とも、アグリハブとアグリハブクラウドをどうぞよろしくお願いいたします。